プログラマであるFFINAAさんが、かつて出会った、子育てと仕事を両立するスーパーリモートワーカーさんのお話で、FFINAAさんが見つけた、リモートワーカーとして活躍するためのエッセンスがたくさん詰まっています!これから在宅勤務をしたい方だけでなく、既に在宅勤務をされている方にも参考になりそうですよ!
記事を書いたFFINAAさんの詳細なプロフィールはこちら (JOB HUBの別ページが開きます)
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私は以前より、在宅で仕事をすることに興味を持っていました。
「在宅で仕事をする」には、何が必要で、どのような仕事があり、どんなことに気を付けたらいいのだろうと、気になっていました。しかし、AccessVBA業務で派遣社員をしていた頃、ある“スーパーリモートワーカー”に出会い、その疑問は解決していきました。
そのスーパーリモートワーカーSさんはプログラミングやデータベース構築のルールを決定したメンバーで、プロジェクト立ち上げ時から参加していました。当時は子育てとの両立から、在宅かつ時短で仕事をされていましたが、業務内容の打ち合わせや進捗報告を兼ねて、月に2回ほど出社していていました。この時にリモートワーカーと出会い、仕事と子育ての両立をしながら働く姿を見ることができたのです。
業務を始めたばかりの頃は不明点や曖昧なことが数多くあったのですが、 Sさんの的確なアドバイスによって解決することできました。Sさんは先述したように月2回の打ち合わせ以外はオフィスではなく、リモートで仕事をしています。的確なアドバイス方法は主にチャットでした。
ある時、提出したAccessのサブフォーム*1の表示に関して、修正依頼を受けました。依頼内容は【データ値がある条件の時に値を表示する書式を変更するように】というものでした。私はプログラムに変更を加えなければと思いましたが、方法が思いつかずSさんへ相談しました。
すると、Sさんから「それなら以前私も行った事があります。サブフォームの列に条件付き書式を設定できるので、それを使ってみてください」と的確なアドバイス頂き、同じように行った別のAccessプログラムを教えてくださり、とても助かりました。
また、Sさんのチャットは的確でわかりやすい表現を使っていました。
ある時Sさんが、上長にプログラミング仕様をチャットで確認していたのですが、内容はある業務の一部分をAccessツールで処理するための仕様書(要件定義書とも呼ばれる)が曖昧で、2~3通りも処理が考えられる場合、3パターンの例を挙げて詳細に説明しているものでした。
【曖昧な点・理由(パターン)を添える・最終的に求めている事項】のまとめ方は、他のプロジェクトでもテンプレートとして応用が利くので、要件定義や仕様書が曖昧な時の参考にすることができました。
リモートワークでどのようにスケジュール管理をしているのだろうと疑問に思っていた頃、ある社員さんからSさん宛てに「○○のプログラムの修正を優先してお願いします」というチャットが入りました。Sさんはそれに対して、「現在昼休み中です。X時以降に着手します」という返信をしていました。どうやら午前の業務が長引いたようです。
Sさんの勤務は16時まででしたが、16時以降にメールやチャットでの依頼があった場合、勤務時間外でもチェックしていることもありました。空いた時間を利用していたのだと思います。雇用の場合や契約形態によって異なるかもしれませんが、休憩時間や時間外も含め自身で時間管理をきちんとし、効率よくリモートワークをされているSさんとの出会いが、私もリモートワークへ踏み出すきっかけになりました。
①業務に必要なマニュアルやデータが社内・自宅の両方から参照可能であること。
②作成、提出したプログラムやファイルなどを社内と自宅のメンバーで共有できること。
③共通のコミュニケーションツールを活用し、社内外にとらわれずにコミュニケーションができること。
①および②は既に社内で活用されているものですが、それを社外からもアクセス可能にするためにセキュリティ対策をした方法が望まれます。
③は、打ち合わせ以外で意思疎通ができるツールがあると便利です。メール以外にチーム単位、複数人のグループでのチャット(Google ハングアウトなど)で連絡を取り合う方法で、たとえ1対1でやりとりしていても、グループの全員がその内容を確認・共有が出来で便利です。
メールとチャットの使い分けは会社により異なると思いますが、就業していた会社ではプログラム完了報告や他部署・協業他社とのやりとりはメールで、業務の進め方やプログラム仕様書の疑問や問題点、或いは細かなスケジュール連絡・変更などについては、チャットを使用していました。
最初は使い分け方が分からなかったので、どの場合にメール又はチャットにするのかは上長やSさんに確認して、効率的に活用していました。
Sさんに出会ったことで、リモートワークに必要な条件もわかりました。
①自宅で仕事をスムーズに行うための環境が必要
―机、PC(端末)、アプリケーション、ネットワーク、場合によってはクラウド環境、チャット環境など
②適切に伝えるための「言葉の選び方」が出来るように表現方法を充実させる
―仕事の依頼者との綿密なコミュニケーション、場合によっては他のメンバーとのコミュニケーションなど
③時間を自由に組み立てられるので、スケジュール管理と自己管理を徹底する
基本的にオンラインでのやりとりをするためには、環境やテキストの使い方、自分のマネジメントをしっかりしていることが必要です。時間管理や説明がテキストでできなければ、対面や通話での説明が必要になり、リモートワークでのメリットが減ってしまう印象でした。
そして最近、JOB HUBのオンライン説明会に参加したことで、リモートワークの仕事の種類も分かりました。プログラミングやWEBデザインなどの特殊な技術が必要なもの以外にも、ライティングやデータ入力、調査など。
今までプログラミングの仕事に携わってきて50代半ばである私には、専門的で特殊なプログラミングの仕事に難しく感じることがあります。しかし、他にも様々な仕事があることを知り、リモートワークで仕事の幅が広げていけるのではないかと感じています。
新型コロナウィルスの感染拡大防止によってリモートワークという働き方が身近に感じてきた今、正社員以外の働き方として在宅ワークやリモートワークがさらに増えていくのではないでしょうか。これを機に、リモートワークを推奨する動きがより活発化していくことを期待します。
【挿絵】ぱくたそ(www.pakutaso.com)