【社外取締役事例】最先端の知見でAI事業を推進

導入の決め手

当社はソフトウエア開発に関するサービスを提供するエンジニアリング事業を展開しており、現在東証スタンダード市場に上場しております。昨今ガバナンス強化が求められている中で、新たに社外取締役を選任したいと考えていました。ただ、以前に会社内の人脈で探した社外取締役が、会社の方向性と合わず上手く機能しなかったため、自分達で候補者を探すには限界を感じており、今回はJOB HUB社外取締役・監査役紹介サービスを活用することに決めました。

候補者を選ぶに際し、はじめはビジネスの成長を手助けしてくれる外向きの方か、もしくは弁護士やファイナンスなど社内の体制面を強化してくれる内向きの方を採用するか、で迷っておりました。会社の状況を客観的に見た時に、社内の体制面については整ってきている印象があったため、売り上げを伸ばすための外向きの方を探すことにしました。当社でも様々な事業を行っておりますが、特に強化していたのは2017年から開始していたAI事業です。

当時のAI事業は、目の前のAI関連の仕事をとにかく対応するという状態だったので、戦略の部分が足りず技術的な部分にも課題がありました。ご紹介いただいた候補者(高木様)は現役の大学教授でAIの第一人者でした。AIに関する知見はもちろん、ビジネス経験も多分にある方だったので、当社の事業と非常に親和性が高いと感じました。

実際に得られた成果

関わり方としては取締役会を含めて、月1～2回程度AI事業における戦略MTGに参加いただいておりました。世の中にある技術を網羅的に理解している方だったので、当社が獲得した案件に対し、技術面から営業のアプローチ方法まで、社内だけでは気づけない視点でのアドバイスが数多くありました。

最先端の技術に知見がある方だと、すぐに商材と技術を結び付けて売っていこうと提案される方が多い印象がありましたが、ビジネス知見もある高木様は違いました。「最初から商材ありきで事業を進めるのは良くない。まずは既存のエンジニアリング事業で稼ぐことに注力して、いいものが出来たら、それをプロダクトにしていく。段階を踏まないと実行したところで失敗する。」と現実的なビジネス視点からのご助言にハッとさせられました。その考え方は、事業方針を検討する上で非常に参考になりました。

また、2023年頃にチャットGPTが登場して、最初は取り入れるかどうか懐疑的な部分がありました。そういった時も高木様からは、「この変化は専門家から見ても、これまでの方法が通用しない別次元の速度である。ただ、同時にチャンスではあるから、大変だと思うけど取り組んだ方がいい。」と背中を押してもらい、現在では積極的に事業へ取り入れるようにしております。もし仮に高木様がいなかったら、この決断はできなかったと思います。

その他にも、当社の中間管理職を含めた幹部層(約60名)に対して、AI関連の講義も実施いただきました。技術的なアドバイスだけでなく、事業や経営戦略についてもご意見をいただき、多方面に渡り柔軟にお力添えいただきました。

今後の展望

今後はAI事業を当社の柱にしていきたいと考えています。この領域は技術の進歩が激しいので、常にキャッチアップが必要です。情報を仕入れる時間がない中で、経営層に最新の情報を持っている人材がいるというのは非常に心強いと思っています。技術力も強化していきながら、しっかりと事業として収益も向上させ、大きく成長させていきたいです。