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【在宅ワーク】子育てと、見守りと、そして仕事。三足のわらじを履いて一人働き方改革の軌跡

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東日本大震災での被災をきっかけに、在宅ワーカーとしての一歩を踏み出したs_usacoさん。手探りで始めた在宅ワークという働き方を、副業から本業へ徐々に定着させていった様子などを教えてくださいました!

記事を書いたs_usacoさんの詳細なプロフィールはこちら (JOB HUBの別ページが開きます)

在宅ワークをはじめたきっかけ

震災とうつ病

2011年、東日本大震災が発生したとき、私は小学2年生と3歳の息子を連れたシングルマザーでした。それまでは、パートで生計をたてながら、子育ての毎日。認可保育所に入れず、やっと見つけた保育ママさんは車で片道40分。そんな生活を3年続け、やっと保育ママから認可保育所へ移れるかもしれない、そうすればフルタイムで働ける…その矢先に起こったのが東日本大震災でした。

副業として在宅ワーカーを選択

実家は半壊し、津波こそ免れたものの、これをきっかけに母はうつ病となり、目を離せば何をするかわからない状態になり、見守りが必要となりました。フルタイムどころか、パートを続けるのも危うい状態でした。そこで在宅でできる副業として、在宅ワーカーとしての働き方を選びました
研修から始まり、最初の1年間は手探り状態でしたが、JOB HUBを利用する事で、サポートを受けながら少しずつ案件をこなせるようになり、手ごたえを感じるようになりました。

子供の持病の発覚

その頃、長男が何度も頭痛を訴えるようになりました。これは不登校の始まりかも、と思って様子を見ていましたが、頭痛を訴える前に「まぶしい」「光が見える」と言い出し何度ももどしたりしたことから受診したところ、片頭痛の発作だと分かりました。さらにその際の血液検査で、肝臓に異常がある事も分かったことで、母の見守りに加え、息子の定期通院も始まりました。

本業も在宅ワークに

そこで本業の勤務先に、在宅ワークの提案を行いました。当時フリーペーパーの営業兼ライターをしており、今まで副業で培ってきた在宅ワークのノウハウで、ライティングを自宅で行いたい、と依頼しました。上司からはスケジュールの管理をきちんと行い、報告等を密に行う事を条件に、許可が出ました。幸い、勤怠や業務管理、会議など全てがオンライン化されていたため、比較的スムーズに半在宅勤務に切り替えが可能でした。

精神的管理と外的要因

これで収入を維持しながら、母の見守り、息子の通院が両立できる!と思いましたが、しばらく続けて行くうちに、頑張りすぎて、自分が折れてしまいました。営業に出る際は出社していましたが、社員の一部から『特別扱いで羨ましい』と言われるようになり、プレッシャーでパニック発作を起こすようになり、しばらく精神科に通いながら休職する事になってしまいました。

体調も落ち着き復職したころ、今度は次男がある日を境に学校に行きたくない!と大泣きするようになりました。些細な違和感で教室に入れなくなったり、パニックを起こして今まで出来ていた事ができなくなるなど、頑固で幼いな、と感じていましたが、スクールカウンセラーの勧めでカウンセリングを受けたところ、ASD、ADHDであると診断されたのです。これは次男の長い不登校トンネルの始まりでした。

在宅ワークへの決断

そんな頃、クライアントの一社から『新しい会社を立ち上げたいので一緒にやりませんか』とお誘いを受けました。そこで『在宅・リモートワークでよければ』と提案しました。今まで在宅ワークで得たノウハウで、立ち上げ段階から事務所は持たずに行きましょうと。それが現在就業している会社です。こうして今、スタッフや業務の管理、経理事務をすべて在宅勤務で行っています。

在宅ワークで必要な事

本業でも、副業でも在宅やリモートでお仕事をする場合、一番必要な事は時間とタスクの整理と共有です。自分だけで仕事をしている感覚に陥りがちですが『いつ何をどこで実施する・実施した』の共有はきちんと業務に取り組んでいるという姿勢の表れであるとも思います。

在宅ワークはツールの活用が大切

以前は会社のシステムが整っていたため、タスク整理や共有はある程度簡単に思えましたが、しかし在宅ワークで業務を行おうとすると、案件により連絡ツールや方法、運用ルールが異なり、ツール管理から対応して行く事から始まるため、注意が必要になってきます。
またリモートでは対面より理解のずれが生じやすいので、同じ言葉を言い換えて確認するなどで、注意をしています。それでも理解したつもりが、後から疑問を感じることも多く、すぐに確認を取る事を心掛けています。

在宅勤務での家族とのルール作り

また、プライベートと業務の判断が付きにくいため、基本的に部屋は分けて行っています。
母の気分が落ち込んでいる時などは居間でお茶を飲みながら一緒に時間を過ごすこともありますし、次男が落ち着かない時にはそばにいる事もありますが、基本的には『業務中』を家族に伝えて『何かあったらラインを送る、ノックをする』をルールにしています。
家にいる事でなあなあになりがちなため、業務中はいらないおしゃべりなどはしない、パソコンのモニタなどものぞかれないようにするための扉一枚を隔てたルールとしています。

ライフスタイルの工夫

金曜の夜に買い出し、一週間~10日分の食事を調理まで行ってから冷凍庫で作り置き保存しています。急な案件や受診などに備えて、平日は余裕を持ちたいため、洗濯だけはためないように、毎日夜に行ってます。また家事はまとめて週末に行っています。

一人働き方改革

現在副業も行っていますが、この先、本業・副業・プライベートを両立して行く上でも、しっかりと線引きが必要だと考えています。
仕事は仕事としてしっかり取り組む、プライベートで何かあった場合はその事をはっきりさせ、この時間は業務にあたれない事、その分どこで取り戻すのかを明確に社内に共有しています。
本業と副業は、同じ『仕事』と認識し、業務にあたりますが、これは副業も本業と同じように向き合うという意味で、本業の時間の中で副業を行う事ではありません。プライベートの時間を削って行う副業ですが、プライベートではない、しっかりとしたもう一つの『仕事』として本業と同じように取り組んでいます。

「リモートワーク」を誰もが選択できる働き方に

これは今後、リモートワークという働き方が日本に定着し、ひとり親であっても、子育てはもちろん、介護や、闘病といった一見ネガティブになりがちな人生のイベントに、仕事を続けながら向き合い、充実したものに変えていくための第一歩となって欲しいという私の『一人働き方改革』です。
私が以前の職場で体験した『特別扱いで羨ましい』といったことがなくなり、誰でも特別な理由がなくても「リモートワーク」という働き方を選べるように、実践者である私自身もこの働き方に信用と結果を付加していきたいです。

今は環境も収入も不安定で、あくまで副業としてしか行えないことも、一人ひとりがコツコツと成果を出して評価を受ける事で、将来は安定した働き方形の一つになると思います。多くの『通勤できないために働けない』人たちが、在宅でも十分仕事ができると認められるよう願っています。

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