モータースポーツタイヤの構造設計開発からキャリアがスタートし、当時は「いかに早く走らせるか」に拘って、土日も関係なくサーキットで試作タイヤ評価に立ち会っていました。この頃から既に現場主義が始まっていたのかもしれません。その後、工場長、海外子会社社長、代表取締役社長と経験してきました。一貫して現場・現物・現実を重視し、理論理屈で筋が通るかを大切にしてきました。自分を大きく変えたのは、新城工場時代にトヨタ技監から「トヨタ生産方式(TPS)」を指導いただいたことです。外部の目線が入ることで、自分達とは違う視点で気づきを得られ、結果的に稼働率向上し、コスト改善や在庫削減でキャッシュフロー改善にも繋がりました。製造現場へのTPM、TPS改善や社外取締役としての経営視点の助言など、これまでの経験を活かして日本企業の成長に寄与していきたいと考えております。
国内外問わずリーダーを務めてきて、大切にしていることは信頼関係です。特にTPM・TPSのような改善案が必要な際には、現場を信頼してチームメンバーには「十分な事実調査とその分析の結果、改善策はこれだ!」と意見を出しやすい空気を作ることが重要です。もちろん、改善を進めていくなかで思っていた通りの結果が出ないこともあるでしょう。ただ、その報告を受けた時に、失敗と捉えるのではなく、「事実調査の先の新しい発見だね。次にやるべきことが見えた!」と捉える。こんな感じでチーム全体で改善を進めていくことで、失敗を恐れず意見を言いやすくなり、信頼関係が強固になり、自ずと結果にもつながっていきます。
外部から関わる時も、周りの方を信頼して、関わるメンバー個々が120%の力を出せるような状況作りを意識しています。