私はM&Aの案件に対してあらゆる視点で利害を考え、顧客が求める方向へ伴走することができます。銀行、米系コンサルティング会社、外資投資銀行、ベンチャー企業、国内投資ファンドと、金融業界のあらゆるプレイヤーに従事してきた経験がそれを可能にしています。M&Aでは、買収の戦略上の目的、デューデリジェンス、PMIなど考えることが多く、関わる利害関係者も多岐に渡ります。目的や戦略が固まっていない状態で、経営者の独断でM&Aが実行され、失敗してしまうというケースも見てきました。だからこそ、何が戦略上の目的で、どういうシナジーを想定して、どういうリスクがあって、資金をどう調達して、社内・社外にどんな影響があるのか、などを始めにしっかり確認しておく必要があるのです。その中でも大切なのは目的やルールを決めて、経営層がコミットすること。事前に指針を作っておけば、対象選定やデューデリジェンスの時も、PMIの時も、ロジカルに対応ができますし、M&Aアドバイザーや仲介者から意見を言われたとしても、ぶれずに意思決定することができます。ビジネスモデル上、仕方のないことではありますが、M&Aアドバイザーや仲介会社は売買を完了させるまでをゴールにしているケースが多いです。ただ、一番大事なことは、企業の売買を実行した後に、どうするか。M&Aの後には、戦略面や財務面以外にも、時間をかけて社内業務やコミュニケーションのあり方も改善を行っていく必要があります。私はそうした先々のことを考えながら、本当の意味でのM&A成功に向けて伴走していけると自負しています。
顧客の立場に立って、本質的に大切なことを考えるよう意識しています。若輩の頃、コンサルティング会社の時に、外資系日本法人の案件に関わり、抜本的な構造改革の提案を行いました。ただ、その時に担当者から、「あなたが私の立場だったら、その内容を同僚に話せますか。」「それで納得すると思いますか。」と言われ、相手の立場になって考える発想ができていないことに気づきました。コンサルティング会社の人は支援先を継続的に担当していくわけではないですが、所属している人はこの先も会社に関わり続けていく。当たり前のことですが、支援先に所属している人の気持ちも理解しないといけないと深く感じた経験です。これはM&Aでも同じことが言えます。売買が完了して終わりではなく、その後にクライアントがその目的を実現していけるのか、買収された社員が幸せになりポテンシャルを発揮できるのか。単に利益だけではなく、顧客にとって、本質的に大切なことを追求していきたいと思っています。そういった想いで今の会社名も、エセンティア(本質)・ストゥディオ(追求)という名前にしています。顧客の気持ちに寄り添いながら、本質的に必要なことを見極め、企業の成長に寄与していきたいと思います。